自由研究でYouTuber!!

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皆さん,こんにちは!

お久しぶりの投稿です。

小中学生の皆さんはもう夏休みに入ったころだと思います。

皆さんにとっては,天国のような最高な夏休みですね!

保護者にとっては常に子どもの面倒を見ないといけないのでなかなか大変な日々が続きますね…笑

でも,我が子とゆっくり過ごせるのも今のうちだと思うのでしっかりと我が子の面倒見を楽しんじゃってください!!

そして,夏休みと言えば,たくさんの課題が出ますよね。

自ら課題に取り組んでくれる子もいれば,二学期直前に急いでやる子も…

子どもにとっては,遊ぶ時間がたくさんあるのに課題ばかりやってられねえ!って感じですね。

その多くの課題の中でも子どもは勿論,保護者も頭を悩ませる課題に”自由研究”がありますよね!

毎年,自由研究があるけど,だんだんとネタがなくなったり,図書館の本でテーマを探しても他の子と内容が被ったり…

本当に毎年頭を抱える課題でしかありませんね。

自由研究は学校でなかなか取り組めない発見学習などでもあるので課題としては意義があるんですけど,今回は自由研究の意義については割愛します。

そこで,お菓子界隈でとてもとても有名なYouTuberのひろまるさんがTwitterで提案された動画作成の自由研究について考えていきたいと思います!!

記事の対象者

この記事は主に大人を対象としてまとめます。

小中学生の皆さんは保護者(もしくは学校の先生)と一緒に研究に取り組んでくださいね!

私(筆者)は心理系の研究をしている大学生です。

そのため,計画の構成は心理系の論文に合わせてありますのであらかじめご理解ください。

研究の経験自体は浅いペーペーがまとめていることなので誤りがあるかもしれません。

誤りや工夫点等ございましたら,コメント頂ければ追記しますのでご遠慮なくコメントをお願いします!!

そもそも研究とは?

自由研究をするとなってもまず研究というものが何か理解しなければなりませんね。

各自で研究について調べてもらえればいいんですけど,ここでは簡単に説明します。

研究とは,ある特定の物事について,人間の知識を集めて考察し,実験,観察,調査などを通して調べて,その物事についての事実あるいは真理を追究する一連の過程のことである。

研究(Wikipedia)

要するに調べ物をして,エビデンス(証拠)を持って結論を導くということですね。

エビデンスを持って意見を主張することは学校に限らず今後必要なことだと思うので身に付けましょう。

ちなみに英語では“research”といいます。

“re”は再び,”search”は探し回るという意味なので”research”は再び探し回るという意味になります。

言い換えると,ある物事を追究しようということですね。

研究の計画を立てよう!

自由研究と言えど,ちゃんとした研究です。

動画を作成して見てもらって終わり,では研究とは言えないと思います。

そのため,研究を進めるにあたって,計画を立てることは非常に重要となります。

大学等で研究をしたことがある方は研究の重要性を痛感したことだと思います。

ここでは,自分が研究計画を考えた経験をもとに動画制作の計画方法を簡潔にまとめたいと思います。

1.研究テーマ・リサーチクエスチョンを考える

(以後,研究テーマ=リサーチクエスチョンとして進めます)

研究テーマを考えると言っても難しいと思うのでテーマの考え方の一例をまとめておきます。

これ以外にも考え方があると思いますし,既にテーマを持っている人は2.に進みましょう。

好きな動画をもとに

おそらくこの記事を読んでいる方は好きなYouTuberさんもしくは好きなジャンルの動画があることでしょう。

それらの動画を見ていて,改善したほうがよさそうだな?やこんな工夫はどうだろう?と思うことがあるのではないでしょうか。

その思ったことをもとにテーマを考えてみましょう。

テーマの例
  • 効果音は視聴者にどのくらいの影響があるのだろう?
  • 適切なテロップはどんなもの?

2.問題(課題)を考えてみる

1.で研究テーマを決めたと思います。

そのテーマをもとに問題(課題)を考えてみましょう。

問題(課題)の例

  • 効果音をつけることが慣例となっているが,それには本当に効果があるのだろうか
  • 動画にテロップをつけることは当たり前であるが,視聴者にとって見やすい・効果的なテロップはどんなものだろうか

3.方法を考える

2.で研究テーマの問題について考えたと思います。

その問題を解決するための方法について考えてみましょう。

方法が研究の肝となる部分で意見を述べる際のエビデンス(証拠)となります。

誰が同じ方法でやっても同じ結果(信頼性)になり,かつ,問題を解決するために妥当(妥当性)である方法を考えましょう。

特に良し悪しを比較する場合は,比較したいこと(変数)以外のことは同じ条件にする必要があります。

方法の例

  • 参加者
     友達
    材料
     ・効果音がある動画(動画1)と効果音がない動画(動画2)
     ・アンケート用紙
      アンケート内容は……
    手続き
     ・動画1と動画2を視聴し,アンケートに回答する
アンケート用紙について

アンケート用紙(質問紙)は様々な質問方法があります。

  • 選択式
    はい・いいえの二択
    そう思う・どちらかといえばそう思う等の5件法や7件法
  • 記述式
    どう思ったか?など文章などで回答してもらう方法

どちらにも一長一短はありますが,選択式の場合,質問項目が必要となり,コストがかかるので記述式のほうがいいかもしれません。

ただ,記述式の場合はのちにある5.の分析が大変になります。

心理学では,想定する因子をもとに質問項目を構成し,因子分析をすることが多いと思います。
※因子分析については割愛します。

研究を実施しよう!

4.実験をする

3.で考えた内容をもとに実験を行います。

実験実施前に動画が必要な場合は動画を撮影し,編集しましょう。
※私(筆者)はYouTuberではないので動画については割愛。

本来は材料によって実験者数などは変わりますが,自由研究なので親しいお友達にお願いしましょう。

参加者によって差異が発生してはいけないのでできる限りマニュアルを作成し,その通りに実施するように心がけましょう(詳しくは実験者効果で調べてください)。

5.分析をする

4.で行った実験の結果を分析しましょう。

質問の方法によって分析は異なるので方法ごとでまとめます。

選択式

  1. それぞれの質問項目毎に回答内容の集計を行う。
  2. 集計内容をもとにそれぞれの内容の傾向を掴む。
  3. 結果をまとめる。
まとめ方の例
  • 質問1や質問2では○○を選択した人が多かったため,××の場面においては効果音は視聴者に△△の影響があると考えられる。一方で質問3や質問4では▼▼を選択した人が多かったため,◆◆の場面においては効果音は視聴者に影響を与えないと考えられる。
  • 質問1で○○を選択した人と質問3で▼▼を選択した人には負の相関(r=-.75)が認められる。

記述式

  1. 記述内容をもとにキーワードを抽出する。(例:効果音の影響あり,効果音が不要)
  2. 抽出したキーワードをもとに傾向を掴む。
  3. 結果をまとめる。
まとめ方の例
  • 効果音の影響がありという内容を記述した人には,効果音が必要と考える傾向があった。
  • 効果音が不要という内容を記述した人には,効果音なしで視聴したいと考える傾向があった。

6.総合考察をする

5.で分析を行い,結果をまとめたと思います。

そのまとめた内容をもとに総合的に考察を行ってみましょう。

この時になぜその考察に至ったのか結果をもとに書くように心がけましょう。

まとめ方の例

  • 実験結果から効果音が効果的な場面とそうでない場面があることが明らかになった。××のような場面では視聴者は効果音を求める傾向があったが,◆◆のような場面では効果音が不要だと考える傾向があった。これらのことから,むやみに効果音を挿入しないことが良いと考えられる。
「考えられる」と「思われる」の違い

「考えられる」と「思われる」は似たような言葉ではありますが,明確な違いがあります。

「考えられる」はエビデンス(証拠)をもとに考察した内容であるのに対し,「思われる」はエビデンス(証拠)なしで研究者が思っている内容です。

エビデンス(証拠)を提示しながら意見を述べる必要がある研究では,「考えられる」が適切な場面が多いことでしょう。

7.今後の課題を提案する

6.で総合考察を行いました。

実験や考察を通して,新たな課題が見つかったと思います。

その課題を今後の課題として提案することで次の研究に活かすことができると思いますし,課題を探すことで客観的に研究を評価することもできます。

まとめ方の例

  • 今回の研究では,○○だということがわかった。一方で××の条件が統制されておらず,××が結果に影響している可能性も排除できないため,××の条件を統制した上で再度実験することが今後の課題である。

8.引用・参考文献

実験をするにあたって,本やWebサイトなどを引用・参考した場合は,その書名やサイト名(URL含む)を提示しなければなりません。

文献リストの書き方は色々ありますが,一例をまとめておきます。

文献リストの例

  • 著者名(出版年).書名 出版社
  • サイト名(サイトURL) Retrieved from 閲覧日

まとめ

色々と考えながらまとめてみましたが,やっぱり研究は難しいですね。

今回は研究計画から実験の実施,考察までの流れをブロックごとでまとめました。

1.から順に研究を行えば,ある程度の研究はできると思いますし,その順番でレポートをまとめれば,自由研究の完成です。

ブロックごとで例示をしていますが,かなりかたい文言になっているので小中学生にあった文言に修正してからまとめてください笑

動画制作の自由研究ですので公開が可能であれば,YouTubeで動画を公開し,URLをレポートに書いておくとより良いと思います。(QRコードがあればなおよい)

動画公開に当たっては,肖像権の侵害や個人情報が含まれていないか注意する等必ず保護者が動画をチェックしましょう!

今回は動画制作をテーマでまとめましたが,動画制作ではなくても同じ方法でできると思うのでぜひ自由研究の参考にしてみてください!

ただ,読み返してみて思ったこと…小中学生にしてはハイレベルでは?

この通りにすると,かなりのハイレベルになりそうな予感がします。(ハイレベルで悪いことは何もないのでハイレベル目指して頑張ってください)

自由研究についてのご相談

自由研究の内容や方法など困ったことがありましたら,可能な範囲でご相談のりますのでTwitterでのDMもしくはお問い合わせからご連絡ください。

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